ANA傘下の新しい航空会社「Air Japan」が2月9日に就航した。ANAよりは安い、かといってLCCよりはコストをかけている。
いわゆるMCC(Middle Cost Carrier)で、2月22日はソウル行きの初便を控えていた。
会社としても新しいブランドのイメージを宣伝する大きなチャンス。ところが、この大事な日に欠航する惨事が起きたのだ。
保証なし、旅行が台無しに・・・
欠航したのはバンコク・東京、東京・ソウル間の往復合わせて4便。ギアの修理が必要になり、部品調達のため飛べなくなったという。
問題なのは機体が1つしかないこと。バンコクから日本に機体が来ないと、ソウル行きも自動的に欠航になってしまうのだ。
MCCとは言われているが保証は一切なく、ホテルを予約していた顧客は全部キャンセルせざるを得ずない状況になった。
とくにタイでは顧客のクレームが絶えず、現地の民間航空局がAir Japanに対して欠航の説明を求める事態に発展。
日本でもシステムエラーで5,000円のキャンセル料が発生するなど大騒ぎ。
@JOTX_DTVさんより引用
搭乗予定のYouTuberが複数いただけに、Air Japanは最悪のイメージを持って拡散されることになった。
問われるLCC(MCC)の意義
この一件はLCC(MCC)のデメリットを浮き彫りにしたと言えるだろう。
何らかの理由で欠航になった場合、航空会社は別便やホテルの手配をしてくれない。カスタマーセンターもないことが多い。
それどころか宿泊予定だったホテルは当日キャンセルで100%請求され、旅行の予定が台無しになったり帰国できなくなったりする。
「安いから予約したのに、正規キャリアよりも高く付いた」とか「楽しいはずの旅行が最悪」といった事になりかねないのだ。
LCC(MCC)は機内食やサービスが別料金だから安いと思われがちだが、価格が抑えられている理由は他にもある。
例えばターミナルは空港内の遠い場所にあることが多く、都市によってはLCC専用ターミナルが用意されている。
おそらく飛行機を待機させておく駐機代金が安いのだろう。主要ターミナルと比べて免税店や飲食店が少なく、プレハブみたいなケースも少なくない。
加えて今回のように保証が一切ないから、利用には十分考慮してた方がいいだろう。例えば一人旅では使っても家族旅行では使わないなどTPOで分けた方が良さそうだ。
(それにしても今回の一件、天候が悪いわけではないのだからAir Japanはもっと念入りに準備できなかったものだろうか。)
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